現役診断士ニホンシュの本音〜独立診断士は儲かるのか?〜
「診断士をとって独立したいんです!」という話をよく耳にします。しかし、私はその話をする方にこう問います。「何をして稼ぐの?」と。
独立診断士で成功している方は少ないと私は思います。もちろん、何をもって成功とするかは人それぞれなので一概には言えませんが、私は年収2千万円以上が成功だと思っています。で、それができている診断士は・・・少ない。
診断士の稼ぐ手段としては、
1.企業等のコンサルティング
2.行政関係の仕事
3.研修講師
4.書籍出版による印税
などがあげられます。
しかし、全く人脈やコネが無ければコンサルティングの仕事も行政の仕事も独立してすぐには入ってきません。いきなり企業を訪問して「コンサルティングさせてください」と営業してもかなり難しいのはご想像のとおりです。しかも、企業は税理士との関係が強く、その税理士が経営のアドバイスを兼務していることも少なくありません。逆に税理士は企業の数字を把握していますから、腹を割って本音で話ができるメリットがあるのです。(診断士はそこまでの関係を作るまでが大変・・・)
研修講師や書籍出版も、それぞれスキルが必要です。「知っていることを話したり、書いたりするだけじゃない」と思われるかもしれませんが、実際にはそれ以上のパフォーマンスを出さなければ評価されません。しかも、このご時世になって研修講師になりたいという人が急増しており、市場として競争が厳しくなっているのも事実です。
「それじゃ、稼げないじゃない!」と思われるかもしれません。
実際、単なる診断士では稼げません。(よほどの人脈やスキルがあれば別ですが)
しかし、チャンスは大いにあります。
それは「専門診断士」になることです。
皆さんが「お腹が痛い」という場合、どの病院に行きますか?
耳鼻科ですか?眼科ですか?リハビリ科ですか?
まずは内科ですよね。専門の医者だからこそ、安心して診てもらえるのです。
中小企業診断士も同じ。
何に強いのか。私の知人には「パチンコ業専門」「ホテル専門」「飲食店専門」「風俗専門」などがいます。なぜそんな専門診断士が必要なのか。
それは業界のルールやしくみを知っていないと真のコンサルティングができないからです。
たとえば飲食店専門診断士の場合は、F値L値の適正値、仕入ルート、販促テクニック、広告のタイミングなどを熟知しておかなければなりません。試験の勉強のように「チラシを出して認知度を上げる」と言ったとたんに、お店の廃業が一歩近づくことになるのです。
「私は何でもコンサルティングしますよ」という診断士は結局「どれも中途半端なんです」と言っているようなもの。自分が何に強いのか。財務や人事という切り口でも構いません。
問題解決やファシリテーションという切り口でも良いでしょう。要は自分の専門性を持つ「専門診断士」になるべきだと私は思います。
成功している診断士は皆、何かの「プロフェッショナル」です。
何のプロフェッショナルになるのか。それには診断士という資格は役に立つのか。
そして、独立後にその強みに対する顧客はいるのか。
これらを考えて診断士を取得するかどうかを決めるべきだと思います。
「この案件なら○○さんだな」
と言われる診断士になれば、成功は目の前です。
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